作業の「間」にあるものは
コロナ前のこども教室での作業の様子です。
粉に水を入れて、混ぜて、捏ねて、
作業は一人ずつですが、テーブルを囲んで一緒に進みます。
今年はテーブルを一台増やしてもっと間隔をあけています。
距離は遠くなりましたが
気持ちの近さは同じです。
ぱんだぬきの教室は毎月同じクラスで通ってもらう形式です。
初めての生徒さんがクラスに入ってくるときには
自己紹介をします。
学校や学年や性別がバラバラでも、
一緒に作業し、一緒に絵本の読み聞かせを聞いて
知らなかった者同士も段々に仲良くなります。
どもパン教室は知的刺激の宝庫
作るのは自分だけのパンですが
周りの子の影響が大きく出ます。
先生に助けを求めることももちろん多いですが
子どもたちはお互いのパン作りを観察し自分と比べ、
いろいろ話をしてアイデアを出し合います。
自分のレシピに変更を加えたり、
捏ね具合や生地の温度を確かめ合ったりして
完成させて行くのです。
今年は残念ながら子どもたちの手による
オリジナルパンレシピでのパン作りはできません。
それでも子どもたちは相互にいい影響を及ぼしあいながら
パン教室を楽しんでいます。
そうやって出来上がるのはこんなパンです。
時にはまねっこであったり、
当日になってからの大幅変更だったりしますが
そういう臨機応変なところも、
クラスの仲間があってこそ。
今年は絵本の読み聞かせの時間をたくさん取っています。
やってくる子どもたちの年齢や雰囲気、
興味の対象などに合わせて並べる本は選んでいます。
クラスごとにパンの雰囲気が違っていて
先生と生徒の一対一の関係だけでは得られない学びが
子どもたちの間にあるのだな、と実感します。
色々なことを知っているのは楽しい、
会話を通して知識を高めていく
共通の体験をして信頼が築かれ、
コミュニケーションの土台が
こうして育って行くのだな、と思います。
こういう「場」と「間」が子どもたちを育てます。
だからこそ、グループ固定の毎月一回のパン教室という
ちょっと努力の必要なシステムで
長く続いてこられているんだと思います。
こんな時だからこそ
月に一回のパン作りを子どもたちは心から楽しんでいるようです。
ソーシャルディスタンスが叫ばれ、
子どもたちも思うように集まれない今、
子どもパン教室はその力を発揮しているように感じます。
昨年までの子どもたちのオリジナルパンはこんなでした。
まな板上のはぱんだぬきのパンですが
他はみんな子どもたちの書いたオリジナルレシピパンです。)
またこういう子どもたちのすてきなパン作りが出来るようになるといいなと
心から思います。