うつせみキッチンのブログへおいでいただきありがとうございます。
このところ、体験レッスンの話題が続いていましたが、
通常レッスンも行っていました。
今月のパンはキャラメルナッツ。
フォカッチャ生地に砂糖、クリーム、アーモンドスライス。
パンを焼きながら砂糖とクリームが焦げてキャラメル化します。
高めの温度で焼いてこんがり仕上げます。
ずっと来ている生徒さんたち。
気心の知れたいつもの仲間とのリラックスした時間。
固定クラスの良さがここにはあります。
この生徒さんたちは中学生。
小学生のころから来ていて、こどもパンは昨年卒業でしたが
そのままマスターコースに進学した感じでしょうか。
メニューーは小さい子たちと一緒ですが。
中学生は勉強に行事にスポーツに忙しいし、
回りの大人がうざったく思える年ごろですが
パン教室には楽しそうにやってきます。
さて、この三人のパン、
皆同じキャラメルナッツに見えますが
実はひとりだけ違うのです。
ひとりだけ、
甘いキャラメルは嫌い、ナッツも好きじゃないというのです。
「自分で作るからには自分好みに」が
こどもパン教室のモットーですから、
甘くないトッピングを用意しました。
クリームと、チーズとフライドオニオンです。
キャラメルアーモンドではなくグラタンパンみたい。
代替品が用意してあって、嬉しそうです。
焼いてしまうとうり二つでも
焼く前は一目瞭然に違うトッピング。
焼いている時の香りはもちろん、煮ても似つかぬ別物です。
子どもたちの好き嫌いは大体把握するようにしています。
だから、嫌いだろうなと思う材料が入るときには
いつも出来るだけ代替品を用意してきました。
そういうことができるのも、
毎月一回通ってきていて
普段からいろいろ話をしているから。
好き嫌いの出やすい副材料を使う場合は
その月のメニューの課題を損なわない代替素材を
考えて用意しておくことで、
子どもたちの意欲を保つことができるのです。
ほかの子はこれを使うけど、
私は私、他の物を使う。
それが許される場所は
自分が受け入れられていると実感しやすいでしょうし
そういう場ではリラックスできるものだと思います。
大人になって行く過程で、
「これが当たり前でしょ」
「そこに他の物を使うのは変だよ」
というつまらない常識に縛られない人になってほしい、
という思いもあってそうしています。
レシピにキャラメルナッツと書いてあるのに
グラタンパンを持ち帰ったりして
家族で食べながら
どんな話をしているんだろうな、と
想像するのも楽しみの一つです。