うつせみキッチンのブログへようこそ
先週の東京教室で6月の教室が終わりました。
6月のちゃっちゃかパンはピタパンでした。
基本の生地を薄く伸ばして高温で焼くと、風船のように膨らみます。
中が空洞なので、はさみでカットして好きな具を挟んで食べることができます。
実は子どもパン教室25年でピタパンをメニューにしたのは初めてです。
一人分の生地を二分割して1人2枚のピタを一度に焼くには教室に設置した2台のオーブンでは足りないからです。
今回ちゃっちゃかパンで生地作りに時間がかからなくなったこと、25年の間に電気オーブンの性能が向上して予熱時間が短くなったことから2回に分けて焼けることに気づいての、ピタパンの登場です。
でも、実はみんなが薄く均等に伸ばせるか?
予熱したオーブンに入れて必ず膨らむか?
ちょっと賭けの部分がありました。
実際、シェアキッチンである我楽田工房での成功率は自前教室のものより下がってしまいました。
あまり開かなかった皆さんごめんなさい。
そういう場合は、ナイフやハサミで開いて使います。
教室の試食ではハムとチーズを挟んで試食してもらいました。
生地がシンプルなので、どんな具材もよく合います。
生徒さんたちは自分で焼いた持ち帰りのピタパンにも具材を入れて帰りたかったようですが、焼きあがってからのトッピングやフィリングを入れる仕上げ作業は教室では試食分だけにしています。持ち帰りにくくなること、食べるまでの時間が分からないこともあって衛生上の不安もあるからです。
空っぽのピタパンを持ち帰って入れるものに困ってしまうおうちもあるかな、と不安だったので、何を入れてもいいんだよ、と子どもたちにもお話ししました。
例えば、
焼きそば、照り焼きチキン、ハンバーグ、ベーコンエッグ、カレー、きんぴらなんかも。
結果は、お家でいろいろなものを工夫して挟むことができて、家族で楽しい時間になったおうちが多いようです。
じぶんで焼いたパンを持ち帰り、家族がおいしいと言って食べてくれる。
きょうだいも、今日はどんなパンだろう?と楽しみに待っていてくれる。
親御さんはお子さんの作ってきたパンをおいしく食べられるように夕飯のメニューを工夫してくださっているよう。
今回のピタのように、「〇〇を挟んで食べました」「家族で思い思いのものを挟んでちょっとしたパーティーになりました」とうれしい感想が寄せられたり、お迎えの時に「シチュー作ってきたからね」と話している姿、教室でも「パン教室の日はパスタなの」と教室の時は家族の中心に自分のパンがあることがいかにも誇らしげです。
こんな素敵なお稽古事になるとは25年前は私も思っていませんでした。
ピタとか、コッペパンとか、イングリッシュマフィンなど、シンプルな食事パンの中でもサンドイッチ向きのものは、おうちに帰ってからの仕上げ作業は、きっと親子で教室に増して楽しい時間なのだろうなと想像できます。
公式ラインからのメッセージでも、教室の体験で習った基本のちゃっちゃかフォカッチャを毎週のようにパパと焼いています、とか、ピタパンは楽しいので作ったものをストックできますか、とか、家族でパンを楽しまれている様子が聞こえてきます。
まこと、先生冥利につきます。